BUSINESS LAWYERS LIBRARY

国境を越える憲法理論

発売日
2023年02月28日
出版社
日本評論社
編著等
山元 一

グローバル化世界のもとで憲法学・法思考はどうあるべきかを内在的に説く。従来の憲法理論の前提を崩す大胆な理論を提示する。

目次

表紙

はしがき

目次

第Ⅰ部 〈法のグローバル化〉と立憲主義の変容

序論 日本における今後の立憲主義研究の課題

第1章 「グローバル化世界と立憲主義の変容」

Ⅰ 「グローバル立憲主義」とは何か?

Ⅱ 立憲主義の〈近代主権国家〉からの解放

Ⅲ 立憲主義の〈領域〉からの解放による「グローバル立憲主義」へ

むすびにかえて

第2章 「ヨーロッパ憲法制定権力」?

Ⅰ 「ヨーロッパ憲法」とは何か?

Ⅱ 「ヨーロッパ憲法制定権力」――憲法観念の国家からの解放?

Ⅲ Dominique Rousseau――憲法制定権力観念の転換

Ⅳ Olivier Beaud――現在のヨーロッパにおける政治的実存の不在

Ⅴ Michel Troper――〈自然法的観念としての憲法制定権力〉批判

むすびにかえて――憲法制定権力の新たなプロブレマティーク?

第3章 憲法改正問題としての国際機関への権限移譲――「国家主権」における《実質的思考》と《形式的思考》

Ⅰ 国家主権における《実質的思考》――フランス憲法院判例における「国家主権」観念

Ⅱ 《実質的思考》と「超憲法的規範」論

Ⅲ 「国家主権」における《実質的思考》の新展開

Ⅳ 主権国家の解体と《形式的思考》の臨界点

むすびにかえて

第4章 「ヨーロッパ立憲主義」の「規範論的転回」

Ⅰ ヨーロッパ統合と立憲主義

Ⅱ 国家モデルの拒否としての「ヨーロッパ立憲主義」

むすびにかえて――「立憲主義」の〈translation〉と日本憲法学

第5章 仏語圏・英語圏における「ヨーロッパ立憲主義」論の動向

序論

Ⅰ 仏語圏における「ヨーロッパ立憲主義」論に対する批判的動向

Ⅱ 英語圏における「ヨーロッパ立憲主義」論に対する批判的動向

Ⅲ 仏語圏における「ヨーロッパ立憲主義」論に対する積極的動向

Ⅳ 英語圏におけるポスト・ナショナル立憲主義論の動向

結論

第6章 グローバル化世界と憲法制定権力

Ⅰ 「立憲主義の権威主義化」と憲法制定権力論

Ⅱ ラテンアメリカにおけるポピュリズムと憲法制定権力論

Ⅲ 動態的で多元的な憲法制定権力論の試み――Andrew Arato

Ⅳ 「違憲の憲法改正」の裁判的統制へ――Yaniv Roznai

むすびにかえて

第7章 グローバル化に向き合うフランス公法学

Ⅰ 国境を越える立憲主義と戦間期フランス公法学

Ⅱ 政治法プロジェクトから見た「グローバル立憲主義」論

Ⅲ 「グローバル立憲主義」論に対する様々な反応

むすびにかえて

第Ⅱ部 〈法のグローバル化〉と日本憲法学

第1章 憲法解釈と比較法

Ⅰ 憲法解釈と比較法の関係についての一般的考察

Ⅱ 戦後憲法学における憲法解釈論にとっての比較法――活用の諸類型とその問題点

Ⅲ 最高裁判所の憲法解釈と比較法

Ⅳ 憲法解釈論にとっての《比較憲法的知見》の意義・役割再考

むすびにかえて

第2章 近未来の憲法理論を考える

Ⅰ 〈一人称複数〉の地平へ――立憲主義・憲法制定権力・共和主義的人間像

Ⅱ 東アジア共同体構想と日本における近未来の憲法理論

第3章 グローバル化世界における公法学の再構築

Ⅰ 問題状況の確認

Ⅱ グローバル化世界における公法学の再構築

Ⅲ 若干の考察

むすびにかえて

〔補論〕 グローバル化と憲法秩序

第Ⅲ部 〈法のグローバル化〉と日本の人権解釈論

第1章 憲法解釈における国際人権規範の役割――国際人権法を通してみた日本の人権法解釈論の方法論的反省と展望

Ⅰ 問題状況

Ⅱ 日本憲法学における人権解釈論の現況とその検討

Ⅲ 人権解釈論をめぐるAlternative thinkingの可能性

第2章 人権法源のトランスナショナル化

Ⅰ はじめに

Ⅱ 「公法の統一性(The unity of public law)」論

Ⅲ Jeremy Waldronのius gentium論をめぐる議論

Ⅳ 山本の議論の検討

Ⅴ むすびにかえて

第3章 「国憲的思惟」vs「トランスナショナル人権法源論」

Ⅰ 最高裁違憲決定の国境を越える視線

Ⅱ 近時の憲法学における平等論の展開

Ⅲ 憲法学説の批判的視線

Ⅳ 「国憲的思惟」への批判的視線

Ⅴ 「トランスナショナル人権法源論」のもつべき視線

〔補論1〕 現代における人間の条件と人権論の課題

Ⅰ 〈人権本質論トポス〉の現況

Ⅱ 「批判的共和主義」から見たイスラム・スカーフ問題

Ⅲ 「強い個人/弱い個人」論争と「人格的自律権」論

Ⅳ vulnerability-autonomy連関を基軸とする人権本質論の構想

Ⅴ 人権論の課題と《自律》の構造転換・重層化

〔補論2〕 トランスナショナルとドメスティックの間で揺れる最高裁

初出一覧

人名索引

奥付

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