- 発売日
- 2024年12月17日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 岡俊子
資本コストをわかり易く解説。PBR1倍割れの意味と対応、投資マトリックスを使った投資家の思考とROA、ROIC、ROE、TSRの4指標との関係等を充実した最新版。
目次
表紙
第3版にあたって
初版はじめに
目次
序 「資本コストや株価を意識した経営」
コーポレートガバナンス・コードとスチュワードシップ・コード
PBR1倍割れに東証が言及
プロローグ:ミツカネ工業の社外取締役
一部上場ミツカネ工業の社外取締役
三人の多様なバックグラウンド
赤字に転落したミツカネ工業の建築資材事業
さらなるダイバーシティ
第1章 資本コストの定義
1 稼ぐ目標としての資本コスト
東証からの要請
資本コストの概念,分かっていますか?
解説:二種類の資金
第2章 WACC(ワック)と株主資本コストの定義
1 WACC(ワック)の定義
WACC(ワック)とは
株主資本コストを使ってもよい
日本企業のWACC(ワック)はどれくらい?
解説:WACC(ワック)
2 株主資本コストの定義
デットよりエクイティのコストのほうが大きい
エクイティのコストって配当のこと?
実務上,株主資本コストはCAPM(キャップエム)で認識
解説:CAPM(キャップエム)
3 資本コストで稼ぐ目標を設定
資本コストはマーケットからの期待値
資本コストはPDCAのP
第3章 実績を測る指標
1 損益計算書(PL)主流の時代は終わった
ビジネススクールで最初に叩き込まれる資本コスト
投資家と企業が重視する指標にギャップ
投資家にとっての損益計算書(PL)
解説:損益計算書(PL)
2 投資効率を測る指標
投資効率がみたい
資本コストに対する実績はROIC(ロイック)で把握
解説:ROIC(ロイック)とROEとROA
3 株主総利回り(TSR)とは
株主総利回り(TSR)は実績を測る指標
解説:株主総利回り(TSR)の開示
4 指標の整理
指標がいくつも出てきた
解説:投資マトリックス
第4章 ROIC(ロイック)の定義
1 ROIC(ロイック)とは
ROIC(ロイック)の概念を再確認
解説:ROIC(ロイック)とROEを事例で比較
2 ロイックスプレッド
ROIC(ロイック)の分母と分子
これがロイックスプレッド!
解説:経営者の本音は低い資本コスト
3 経営で活用するROIC(ロイック)
事業マトリックス
建築資材事業不振の原因
事業別ROIC(ロイック)の把握方法
解説:事業ポートフォリオの入れ替えとROIC(ロイック)
4 ROIC(ロイック)を使う場合の留意点
投資モードにある事業の場合
ROIC(ロイック)の数字の捉え方
減損した場合
『率』の指標であること
解説:ROIC(ロイック)ツリーとROIC(ロイック)逆ツリー
第5章 ROEの定義
1 ROEとは
ROEの式
ROAの式
解説:ROEの分解式
2 株主資本とは
貸借対照表(BS)に肌感がない
株主資本と自己資本
株主資本とはどういう概念か?
エクイティマネジメントと株主還元
自社株買いと配当
解説:株主還元策
3 株主にとってのゲイン
株主資本
インカムゲインとキャピタルゲイン
解説:株主が見ている三つの数字
第6章 PBR1倍割れ
1 PBRとは
建築資材事業の主力工場視察
解説:価値と価格
2 PBRを上げる施策
ミツカネ工業もPBRが1倍割れ
PBRを大きくするロジック
まずは理論株価を算定
解説:株主との対話
3 PBRとエクイティスプレッド
PBRの因数分解
エクイティスプレッドとは
解説:PBRが1倍以上であることのロジック展開
4 時価と簿価
指標で使う分母
PBRが1倍から大きく離れる場合は要注意
第7章 M&Aと資本コスト
1 M&A時のバリュエーション
資本効率がテーマとなる経営判断
DCF法における割引率
解説:バリュエーションとDCF法
2 資本コストと同じくらい重要な事業計画
バリュエーションでは対象会社のWACC(ワック)を使う
事業計画の検証が重要
なぜ上振れた事業計画が提示されるのか?
デューデリジェンスで事業計画を精査
解説:セラーズバリューとスタンドアローンバリュー
3 このM&Aにいくらまで出せるか?
シナジー効果の登場
マイナスのシナジー効果にも目を向ける
聞いた話だけど……
こっちにもあっちにもある情報の非対称性
ガバナンスにもコストがかかっている
グループガバナンスが不在だった日本企業
解説:買い手が出せる最大価格
4 PMIの重要性
M&A取引はそもそも高値づかみの構造にある
セカンドデューデリジェンス
第8章 外国人社外取締役からみた日本の資本コスト
1 外国人社外取締役を選任した株主総会
ジェニファーが社外取締役に加わった
日本の株主総会
間接金融から直接金融へ
バブル期後の日本企業
外国人の目に映る政策保有株式
解説:政策保有株式縮減の動き
2 日本企業の中期経営計画
コーポレートガバナンスにおける彼我の差
達成されたためしがない中期経営計画
株主は中計未達に文句を言わない
子会社株式の減損
解説:投資家の顔ぶれ
3 事業売却をしたがらない日本企業
ミツカネは事業を売ったことがない
必死で「チョイ黒」を演出していた
売却案件の検討はいつも後回し
金と知恵と実行力
共創も選択肢の一つ
エピローグ:ジェニファーの目に映る日本企業
索引
CGコード索引
著者紹介
奥付