- 発売日
- 2020年06月17日
- 出版社
- 民事法研究会
- 編著等
- 高井伸夫
AI時代に真価を発揮する士業のビジネススキルが身に付く! 収入安定のためにも重要な顧問契約に焦点をあて、顧問契約とは何か、依頼者は顧問契約に何を求めているのか、弁護士は顧問会社に何をすることができるか、顧問料はどう設定すべきか、顧問契約の意義・性質等について多角的な視点から解説! 顧問契約を獲得するノウハウ、継続するための秘訣、それらを突き詰めた先に得られる依頼者との信頼関係の意味について、著者の47年の事務所経営の経験を踏まえた知見を開示! すべての弁護士、特に若手弁護士には必読の書!
目次
表紙
はしがき~顧問契約を極めることが、企業弁護士の真髄である
目次
第1章 顧問契約とは何か
1 【なぜ弁護士は顧問契約を結ぶのか】顧問契約は、弁護士の存在価値そのものに由来する
2 【依頼者は顧問契約に何を求めるのか】依頼者が欲している法的助言は、クイックレスポンスと正確かつ最新の情報である
3 【依頼者は顧問契約に何を期待しているのか⑴】依頼者が顧問契約を結ぶ理由は、自社内への効果・影響への期待もある
4 【依頼者は顧問契約に何を期待しているのか⑵】顧問契約は、結んだことそれ自体が外部へのアピールになる
5 【弁護士事務所として顧問契約は必要なのか】恒産なくして恒心なし――弁護士の職責を果たすためには経済基盤は堅固であるべし
6 【そこまでして顧問契約を結ぶ必要があるのか】固定客の獲得はあらゆる業種にとって必須。弁護士は他業種に学ぶべきである
7 【企業内弁護士がいれば、顧問弁護士は不要か】企業内弁護士との競争に勝てないようでは、顧問弁護士は要らない
8【 他専門職種の顧問がいれば、弁護士は不要か】他専門職種との競争に勝てなければ、弁護士の顧問契約は解約される
9 【経営者はなぜ顧問契約を結ぶのか】求められるのは法的助言だけではない。安心を与えられる弁護士だ
第2章 顧問契約の獲得
10 【依頼者との接点をつくるにはどうすればよいか】ひたむきな努力と、常に誠実であってこそ
11 【依頼者を惹きつけるにはどうすればよいか】人間としてのファーストインプレッションは信頼を得る元と意識する
12 【依頼者の心に残るにはどうすればよいか】依頼者の気になる、知らないという心の動きにレスポンスする
13 【自らの魅力を高めるにはどうしたらよいか】常に顧問契約を意識し、ツールを工夫して有効に使う
14 【弁護士のブランディングはどのように考えたらよいか】ブランディングすること、しないことには、それぞれメリットがある
15 【顧問契約に向けた研鑽はどのようにすべきか】勉強する、発表し続ける地道な働き方が、顧問契約締結の呼び水となる
16 【顧問弁護士として必要な能力はどのようなものか】第一に差別化、第二に競争優位性、第三に模倣困難性を心がける
17 【顧問弁護士の存在価値を依頼者が実感するにはどうすればよいか⑴】顧客体験――それは勝訴判決をとることがもたらす
18 【顧問弁護士の存在価値を依頼者が実感するにはどうすればよいか⑵】徹底した準備があってこそ勝訴判決を勝ち取ることができる
19 【外部の評価にどのように対処すべきか】評価は拡散する――SNS時代のレピュテーションリスクをあなどらない
20 【スポット契約から顧問契約へ発展させるには⑴】何はともあれ親切にすること、そして依頼者の経済的利益を考える
21 【スポット契約から顧問契約へ発展させるには⑵】依頼者のためにコツコツ実行することが、顧問契約成立の基盤となる
22 【顧問料はどのように提示すべきか】顧問料は公平・公正・公明を旨として、提示し交渉しなければならない
23 【依頼者の業種によって顧問弁護士の意義は異なるか】一般企業以外の組織の顧問弁護士になったら、まずその組織を理解することを心がける
24 【中小企業の顧問になるにはどうしたらよいか】中小企業の法的紛争に対応できる能力を身に付けたうえで顧問契約のメリットを説く
25 【顧問先の下請会社・関係会社の顧問になるには】法的紛争の関連性に配慮した顧問料の提示をするのが公平・公正・公明である
26 【先任の弁護士がいる場合にどうしたらよいか】まずは共同して引き受けることを条件とする
27 【事務所経営者として担当弁護士をどのように決めるか】正しい人選は、単発の依頼から長期的な顧問契約へとつながる重要な鍵となる
第3章 顧問契約の継続
28 【顧問会社の担当になったら何をすべきか】顧問会社に自分を知ってもらい、自らの人格・能力で信用をつくる
29 【顧問契約を継続・拡充する秘訣は何か⑴】表敬訪問――顔を突き合わせて肌で感じてこそ信頼が培われる
30 【顧問契約を継続・拡充する秘訣は何か⑵】寄り添う――経営者の覚悟に寄り添える勇気と決断力が弁護士には必要
31 【顧問契約を継続・拡充する秘訣は何か⑶】情報提供――弁護士という資格にあぐらをかいていては顧問の資格はない
32 【顧問契約を継続・拡充する秘訣は何か⑷】顧問会社の強化――顧問会社の人材を強くするのも顧問弁護士の役割と心得る
33 【解約される場合はどのような場合か】競争社会では解約のリスクは常にある。それに備えた対処も必要である
34 【経営者の交代への備えと対応】「君子の交わりは淡きこと水の如し」を旨とし、新経営者とも関係を築く
35 【担当者の交代への備えと対応】組織の実情を意識し、後任が予測できない場合でも対応できるようにする
36 【顧問料の改定はどのように説明したらよいか】顧問料の改定は、公平・公正・公明への信頼を基礎とする
37 【選ばれ続ける秘訣とは何か⑴】顧問会社にファンをつくることを意識する
38 【選ばれ続ける秘訣とは何か⑵】報酬を追ってはならない、仕事を追え
39 【選ばれ続ける秘訣とは何か⑶】組織のエンジンとなって選ばれる弁護士事務所づくりに努める
40 【弁護士の世代交代で信頼をつなぐには⑴】このリスクは常に覚悟して、事務所の経営に気を配ることが重要である
41 【弁護士の世代交代で信頼をつなぐには⑵】部下を育てて事務所を強化する
42 【顧問契約が切れた依頼者とどのように付き合うか】解約は信頼関係獲得のスタート地点として、紳士的に付き合う
第4章 顧問契約を超えて
43 【顧問契約と営業との関係はどのように考えるべきか】顧問契約の獲得・継続こそ営業の真髄である
44 【経営者との信頼関係とはどのようなものか】助言の前の相談の段階にあずかれるかどうかが信頼のバロメーターと考える
45 【緊急事態における顧問会社との関係はどうあるべきか】日頃から信頼される顧問弁護士だからこそできるケアがある
46 【顧問業務を行う際の心構えはいかにあるべきか】すべての事柄はつながっていることを常に意識して業務を行う
47 【AI時代に求められる顧問弁護士とは】ハイタッチの精神、そしてAIを恐れずに新たな仕事を開拓していく精神が必要となる
48 【依頼者にとっての顧問はどうあってほしいか】なくしてわかるありがたさ、親と健康と顧問弁護士と言われたい
あとがき
奥付