BUSINESS LAWYERS LIBRARY

森林業法務のすべて

発売日
2024年12月25日
出版社
民事法研究会
編著等
品川尚子、石田弘太郎

林政の基本事項(林野庁の通達・通知やガイドライン、都道府県・市町村の運用等)、森林業に関する法令、森林業の実情(川上・川中・川下それぞれの事業者の実態等)を知ることで紛争の予防に資することはもちろん、森林業に関する各種資料(森林計画、地図、統計等)の意義や機能を知ることで、紛争化のおそれがあるときや紛争化したときの証拠収集の手がかりを掴める!

目次

表紙

目次

第1章 森をめぐるアクターたち

1 はじめに――川上・川中・川下

2 木材の流通構造

〔図表1〕木材加工・流通の概観

3 川上の事業者

⑴ 素材を産み出す人々

⑵ 川上の主たる事業者

4 川上と川中をつなぐ原木市場

⑴ 原木市場の働き

⑵ 原木市場の運営主体

⑶ 直送(直販方式)

⑷ 多様化する原木市場の役割

5 川中の事業者

⑴ 川中の事業者の役割と種類

⑵ 製材工場

⑶ 合単板工場

⑷ 集成材工場

⑸ 日本農林規格

6 川中と川下をつなぐ役割を担う事業者

⑴ 製品市売市場・木材問屋・木材販売業者

⑵ 木材商社

7 川下の事業者

⑴ カスケード利用

⑵ 木質バイオマス発電用チップの需要増大

⑶ 製紙パルプ用チップの動向

8 今後の課題

第2章 森林・林業をめぐる法体系の概観

1 はじめに――近現代の林政と法律

2 明治期から第二次世界大戦終了までの林業

⑴ 明治以前の概観

⑵ 森林法の成立と第二次森林法

3 第二次世界大戦後の高度経済成長と林業

⑴ 第三次森林法の成立―拡大造林

⑵ 高度経済成長と林業基本法

⑶ 木材の輸入自由化

⑷ 林業低迷の時代へ

⑸ 日米貿易摩擦と林業・製材業

⑹ 国産材時代の再来をめざして

4 林業の問題点の洗い出しと整理

⑴ 地球温暖化対策の時代へ

⑵ 森林・林業基本法の基本理念と森林・林業基本計画

⑶ 問題点の洗い出しと当面の対処

⑷ 地球温暖化対策としての持続可能な森林経営

5 土地法制の改革と森林経営管理法

⑴ 所有者不明土地問題等の顕在化

⑵ 林業成長産業化総合対策

⑶ 森林経営管理法および表題部所有者不明土地法

⑷ 土地基本法等の改正

⑸ 近年の地球温暖化対策

⑹ 今後の展望

6 森林・林業をめぐる法律と林政の流れ

⑴ 森林・林業をめぐる法律

⑵ 林政の流れ

第3章 森林の定義と基礎知識

1 はじめに――対象となる森林

2 森林の定義

⑴ 不動産登記法上の山林

⑵ 森林法の2条森林

⑶ 森林法の5条森林

⑷ 森林法の7条の2森林

⑸ 森林地域

⑹ 国際的基準による森林の定義

3 森林に関する基本情報

⑴ 持続可能な森林管理

⑵ 日本の森林植生

⑶ 森林の基本データ

4 森林に関する用語

⑴ 造林に関する用語

⑵ 施業に関する用語

第4章 森林計画制度の全体像

1 はじめに――森林計画制度の理解のために

2 森林計画制度

⑴ 森林計画の必要性

⑵ 行政計画としての森林計画

⑶ 森林計画の全体像

3 森林計画の各段階

⑴ 森林・林業基本計画

⑵ 全国森林計画

⑶ 地域森林計画

⑷ 市町村森林整備計画

⑸ 森林経営計画

第5章 森林計画制度と森林の保全

1 はじめに――森林の保全

〔図表27〕国土保全機能と水源涵養機能

2 保安林制度

⑴ 保安林

⑵ 保安林の現状と種類

⑶ 保安林制度の体系

⑷ 保安林の指定・解除

⑷ 保安林解除の要件

⑸ 保安林の指定と損失補償

⑹ 保安林指定を受けた場合の優遇措置

⑺ 保安林であることの公示

3 保安施設地区

⑴ 保安施設地区

⑵ 渓間工と山腹工

⑶ 保安施設地区の指定期間

⑷ 類似の事業(山地災害危険地区)

4 林地開発許可制度

⑴ 開発行為の許可―保安林以外の民有林の開発規制

⑵ 林地開発許可制度の体系

⑶ 林地開発許可制度の対象となる開発行為

⑷ 自治体の自治事務

⑸ 林地開発の許可要件

⑹ 裁判例における「相当数の同意」の判断

⑺ 林地開発の不許可と補償

⑻ 開発区域の周辺住民の原告適格

⑼ 違法な開発行為

5 太陽光発電と林地開発許可

⑴ 太陽光発電設備の設置

⑵ 太陽光発電設備の設置に関する規制強化の背景

⑶ 開発行為の一体性の基準の適用

⑷ 資力・信用・能力があることの証明書類の添付

6 伐採および伐採後の造林の届出等の制度

⑴ 小規模な林地開発規制

⑵ 再造林を誘導する施策

⑶ 無断伐採・無届伐採

7 伐採の規制と保全の推進(まとめ)

第6章 森林経営管理制度の活用

1 はじめに――森林経営管理制度の理解のために

2 森林経営管理制度の創設

⑴ 森林経営管理制度導入までの経緯

⑵ 森林経営管理制度の概要

3 森林経営管理の具体的な進め方

〔図表38〕森林経営管理制度全体のスキーム

⑴ 経営管理意向調査

⑵ 経営管理権集積計画の策定

⑶ 経営管理権集積計画の公告

4 特例措置の活用による経営管理権集積計画の策定

⑴ 制度導入の背景と3種の特例措置

⑵ 共有者不明森林

⑶ 確知所有者不同意森林

⑷ 所有者不明森林

5 不明森林共有者・不明森林所有者の探索

⑴ 相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法

⑵ 所在不明と所有者不明

6 都道府県知事による裁定

⑴ 裁定

⑵ 確知所有者不同意森林・所有者不明森林についての裁定手続

7 経営管理実施権と経営管理実施権配分計画

⑴ 経営管理実施権

⑵ 経営管理実施権配分計画の対象森林

⑶ 経営管理権集積計画の存続期間と終了事由

⑷ 経営管理権集積計画の取消し

⑸ 経営管理権設定後の当事者の変更

8 境界の不明確

⑴ 地籍調査の遅れ

⑵ 境界不明地域における森林経営管理

9 財産管理制度の活用

⑴ 従来の財産管理制度の限界

⑵ 所有者不明土地管理命令制度

10 未解決の問題

⑴ 地籍調査事業との整合性

⑵ メガ共有問題

第7章 森林の境界

1 はじめに――森林の境界不明

2 森林の境界

⑴ 境界確認の必要性

⑵ 筆界・所有権界・施業界

3 境界の確定

⑴ 地籍調査進捗の状況

⑵ 地籍調査を待たずに行う境界明確化作業

⑶ リモートセンシング技術が汎用化される以前の境界確定手法

⑷ 境界紛争に関する裁判

⑸ リモートセンシング技術が汎用化されて以降の境界確定手法

第8章 林道の管理

1 はじめに――林道の難しさ

2 路網

⑴ 林道・林業専用道・森林作業道

⑵ 林道の根拠法令

⑶ 作設指針の整備

⑷ 林業と土砂

⑸ 道路法との関係

⑹ 林道を一般交通の用に供するか否かの判断

3 路網整備計画

⑴ 路網整備の現状

⑵ 都道府県が主導する路網計画

4 林道の開設と管理

⑴ 林道の開設と管理者

⑵ 林道の管理

⑶ 林道台帳

5 林道と道路交通法

〔図表58〕 林道における車両の通行に関する措置

6 木材搬出のための使用権の設定

第9章 森林データの収集と利用

1 はじめに――調査手法の進化

2 森林GIS

⑴ 林地台帳地図の重要性

⑵ 地理空間情報の活用

⑶ 森林GISがめざす姿

3 森林調査の手法

⑴ 森林調査の現状と課題

⑵ 生態系調査

⑶ 収穫調査

4 森林情報の収集

⑴ 森林資源情報

⑵ 地図情報

⑶ 文献調査

⑷ 立木の評価

第10章 環境の保全と森林

1 はじめに――森林生態系の保護と持続可能な森林経営

2 保護林制度

⑴ 最初の自然保護制度

⑵ 保護林の定義

⑶ 保護林制度の現在

3 国際的なSDGsへの取組みとわが国の立法

⑴ 地球サミット

⑵ 地球サミットに対応した取組み

⑶ 国際的に統一された基準と指標づくり

⑷ SDGsの17の目標と森林経営

⑸ 法的拘束力のある取決めに向けて

⑹ 国内法制への反映

4 森林認証制度

⑴ 森林認証制度の背景

⑵ 森林認証制度の種類

⑶ 森林認証制度の実情

5 違法伐採対策

⑴ クリーンウッド法

⑵ グリーン購入法

⑶ 国内の違法伐採規制

6 森林環境税・森林環境譲与税

⑴ 森林環境税・森林環境譲与税の導入の経緯

⑵ 森林環境譲与税

⑶ 森林環境税

第11章 林業における育種

1 はじめに――林業育種の特殊性

2 種苗法と林業種苗法

⑴ 種苗法と林業種苗法の目的の違い

⑵ 林業種苗法における種苗

⑶ 林木育種

3 林業種苗法による優良種苗供給

⑴ 優良な種苗を育成する場所

⑵ 林業種苗生産流通過程の管理

4 間伐等特措法

⑴ 間伐等特措法の立法の経緯

⑵ 特定母樹の指定

⑶ 優良品種

⑷ 基本指針・基本方針

第12章 林業における労務管理

1 はじめに――労働災害と安全衛生対策

2 林業における労務管理

⑴ 労働契約における当事者

⑵ 労働者の募集

⑶ 労働時間・賃金

⑷ 就業規則

⑸ 林業労働力確保法

3 労働災害

⑴ 労働災害の予防の必要性

⑵ 林業労働災害の現況

⑶ 林業における労働災害事故の分類

⑷ 労働災害の防止対策

4 安全衛生管理体制

⑴ 事業者・労働者それぞれの責務

⑵ 危険・健康障害防止措置

⑶ 安全衛生管理体制

⑷ 安全衛生教育

⑸ 報告等

⑹ 監督

5 労働者災害補償

⑴ 労災保険

⑵ 労災保険の目的

⑶ 適用される事業所、特別加入等

⑷ 労災保険給付の内容

⑸ 業務災害の要件

⑹ 不服申立てと行政訴訟

6 民事上の責任

⑴ 概要

⑵ 安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求

⑶ 不法行為責任に基づく損害賠償請求

⑷ 土地工作物責任に基づく損害賠償請求

⑸ 損害・相当因果関係

⑹ 過失相殺

⑺ 損益相殺

コラム

森の内緒話① ヒル対策

森の内緒話② 裁判官は山に検証にくる?

森の内緒話③ 尾松谷杉中檜

森の内緒話④ 法正林思想・恒続林思想

森の内緒話⑤ 何もしないのも施業

森の内緒話⑥ 山中での履き物

森の内緒話⑦ 森林の処分・変更・管理・保存

森の内緒話⑧ 所有権以外の権利者が同意してくれない場合

森の内緒話⑨ 雨が降っている日は「休日」にできる?

森の内緒話⑩ 労働者に貸与した機械の使

森の内緒話⑪ 林業労働者の高齢化と安全衛生対策

森の内緒話⑫ 林業における外国人技能実習生労働者の高齢化と安全衛生対策

森の内緒話⑬ 労働者の遵守義務違反

森の内緒話⑭ 両罰規定

森の内緒話⑮ 労災申請に会社が協力しないときには

森の内緒話⑯ なぜ林業の裁判例は少ないのか

事項索引

執筆者紹介

奥付

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