- 発売日
- 2021年06月15日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 深田三徳
古今の法哲学・法思想の学問的遺産を丹念に跡付けつつ、法の支配と立憲主義のそれぞれの意味と両者の関係を探究する。
目次
表紙
本扉
はじめに
目次
序章 法の支配とは何か、立憲主義とは何か
1 法の支配について:政治理念としての法の支配
(イ) 「法の支配」の多様な用法
(ロ) 「法の支配」の用法の特徴:「法の遵守」ないし「適法性」
(ハ) 法の支配の形式的考え方と実質的考え方:近代国家法との関連で
(ニ) 裁判所の役割と司法の独立の重要性
(ホ) 法の支配にとって必要な文化
2 立憲主義について
(イ) 「立憲主義」はいつ頃から用いられているか
(ロ) 憲法の二側面と「立憲主義」の捉え方
(ハ) 「立憲主義」の三つの意味
(ニ) 「法の支配」と「立憲主義」の関係
補論 「立憲主義」の用法:イギリスの場合
第Ⅰ部 法の支配の諸問題
第1章 日本国憲法の基本的原理としての法の支配
1 イギリス法における法の支配
2 アメリカ合州国における法の支配
3 日本国憲法の基本的原理としての法の支配
4 整理と二つの問題
補論 「法治国家」について
第2章 政治理念としての法の支配と形式的考え方
1 政治理念としての法の支配
2 法の支配の形式的考え方:法哲学者たちの見解
3 法の支配の形式的考え方と形式的適法性
4 法の支配の形式的考え方の意義と限界
第3章 法の支配の形式的考え方と法理論の「法と道徳」問題
1 法の支配の形式的考え方と法理論の対立
2 ハート陣営とフラー陣営の対立
3 国際シンポジウム、そして論争の整理
第4章 現代世界の法の支配
1 発展途上国と法の支配
2 社会主義国と法の支配
3 国際社会と法の支配 ⑴
4 国際社会と法の支配 ⑵
第5章 法の支配への批判、そして緊急事態
1 法の支配への批判
2 法の支配への批判の問題点
3 緊急事態の問題
補論 緊急事態の提起する諸問題
第Ⅱ部 立憲主義と違憲審査制の諸問題
第6章 立憲主義の発展、そして違憲審査制の成立と普及
1 近代成文憲法の成立と立憲主義の発展:法思想史から振り返る
2 違憲審査制の成立、発展、普及
3 違憲審査制をめぐる欧米諸国の議論
第7章 違憲審査制の不要論と廃止論
1 違憲審査制の不要論
2 違憲審査制の廃止論
3 不要論と廃止論の背後にあるもの
第8章 違憲審査制の正統性の問題
1 問題の整理と H. ケルゼン
2 違憲審査制の正統性の説明⑴:民主主義との関連で
3 違憲審査制の正統性の説明⑵:J. ロールズ
4 違憲審査制の正統性の説明⑶:R. ドゥオーキン
5 整理と検討
6 わが国の憲法学者たちの説明
あとがき
索引
奥付