- 発売日
- 2024年11月14日
- 出版社
- ジアース教育新社
- 編著等
- 小嶌典明
「雇用関係法」の三十数年にわたる歩みをトレースする本書から浮かび上がるのは、現場を苦しめる杓子定規な一律規制との格闘記録である。26編の論稿にはEpisodeを付し、8本のコラムとともに現在につながる問題の本質を照らす。『労使関係法の理論と実務』の姉妹編。
目次
表紙
まえがき
目次
第1部 総論
1 「労働者」の判断基準
Ⅰ はじめに
Ⅱ 労働基準法研究会報告の内容
Ⅲ 労働基準法研究会報告の検討
Episode 01
2 労働基準法制と規制のあり方
Ⅰ はじめに
Ⅱ 公法的規制のシステム
Ⅲ 私法的規制のシステム
Ⅳ まとめにかえて――規制解除のシステム
Episode 02
3 労働基準法の改正(平成15年改正)について
Ⅰ はじめに――法改正に至る経緯
Ⅱ 解雇ルールの法制化
Ⅲ 有期労働契約の整備
Ⅳ 裁量労働制の見直し
Ⅴ まとめにかえて
Episode 03
4 労働契約法制・労働時間法制とその行方 ――規制改革・民間開放推進会議が提起した疑問
Ⅰ はじめに
Ⅱ 明らかになった法制化の骨子――厚生労働省「素案」の公表
Ⅲ 厚生労働省「素案」への疑問――規制改革・民間開放推進会議の意見
Ⅳ 静かに進むもう一つの法制化――附帯決議・閣議決定による基礎固め
Episode 04
5 労働法における公法上の義務
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法令解釈をめぐる判例・通説への疑問
Ⅲ 公法上の義務と労働判例
Ⅳ 高年齢者雇用安定法と公法上の義務
Episode 05
第2部 各論
第1章 労働契約・就業規則
6 試用期間・配置転換・業務命令
Ⅰ 試用期間
Ⅱ 配置転換
Ⅲ 業務命令
Episode 06
7 試用期間の現状と将来
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法令にみる試用期間
Ⅲ 試用期間の有名無実化
Ⅳ よみがえる試用期間
Episode 07
8 解雇をめぐる理論と実務
Ⅰ はじめに
Ⅱ 民法にみる解雇自由の原則
Ⅲ 就業規則に定める解雇条項
Ⅳ 他の職務への転換の可能性
Ⅴ 解雇の金銭的解決の必要性
Episode 08
9 解雇をめぐる二つの論点
Ⅰ はじめに――数値では表せない解雇の現状
Ⅱ 働かない従業員の解雇
Ⅲ 働けない従業員の解雇
Ⅳ まとめにかえて――現実を直視した議論を
Episode 09
10 就業規則に関する覚書
Ⅰ はじめに――現実は理論に従う?
Ⅱ 就業規則と個別同意
Ⅲ 最低基準効とその限界
Ⅳ 就業規則と労働協約
Ⅴ まとめにかえて――法律の前に常識がある
Episode 10
第2章 労働時間・休暇
11 年次有給休暇の時季
Ⅰ はじめに
Ⅱ 時季の限定的解釈
Ⅲ 時季の複合的解釈
Ⅳ 時季二分説――私見
Ⅴ まとめにかえて
Episode 11
12 管理監督者の適用除外
Ⅰ 現行規定とその由来
Ⅱ 通達vs実務
Episode 12
13 事業場外・裁量労働
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事業場外労働
Ⅲ 裁量労働
Episode 13
14 裁量労働と成果主義
Ⅰ はじめに
Ⅱ 新たな裁量労働制
Ⅲ 成果主義からみた法制のあり方
Episode 14
15 三六協定――規制の現状と未来
Ⅰ 異色の協定
Ⅱ 規制の現状
Ⅲ 未来の規制
Episode 15
16 労働時間と労使関係
Ⅰ はじめに
Ⅱ 労働時間法制と労使自治
Ⅲ 労使協定(時間協定)の現状と問題点
Ⅳ 労使協定(時間協定)の将来――改革の方向
Ⅴ まとめにかえて
Episode 16
17 労働時間規制の現状と課題
Ⅰ はじめに
Ⅱ 労働時間の現状
Ⅲ 労働時間規制の現状
Ⅳ 今後の課題
補 アメリカの適用除外制度
Episode 17
18-1 労働時間の状況把握――一律義務化への疑問
Ⅰ 近未来のある研究所
Ⅱ 厚労省の骨子案――責務から義務への転換
Ⅲ 求められる義務化の適用除外
18-2 労働時間の状況把握は必須か
Ⅰ はじめに――某国政府の「妙案」
Ⅱ 医師による面接指導と労働時間の状況把握
Ⅲ 医師による面接指導と就業規則の改正
Episode 18
19 副業・兼業と労働時間の通算問題
Ⅰ 百年の呪縛――工場法に始まる労働時間の通算
Ⅱ 労働時間の通算が意味するもの①――通算を前提とした割増賃金の支払い
Ⅲ 労働時間の通算が意味するもの②――通算を前提とした安全配慮義務
Ⅳ 残された選択肢――労働時間規制の適用除外
Episode 19
第3章 働き方の多様化
20 パートタイム労働と立法政策
Ⅰ はじめに
Ⅱ 立法をめぐるこれまでの経緯
Ⅲ 「短時間労働者雇用管理改善」法案
Ⅳ まとめにかえて
資料 野党共同提出法案/内閣提出法案 抄
Episode 20
21 マルチジョブホルダーと労働法制
Ⅰ はじめに
Ⅱ 労働契約(就業規則等)
Ⅲ 労働時間
Ⅳ 災害補償
補 アメリカにおけるマルチジョブホルダーの現状
Episode 21
22 高年齢者雇用安定法の改正とその問題点――希望者全員ルールへの疑問
Ⅰ はじめに――目前に迫った法改正
Ⅱ 総論と各論が矛盾する研究会報告――意欲と能力を問題にできない希望者全員ルール
Ⅲ 懸念される有期労働契約への影響――契約更新を事実上義務づける希望者全員ルール
Ⅳ 定年制に対する大きな誤解――定年制は、希望者全員の雇用が定年まで保障される制度か
Episode 22
23 有期労働契約の規制強化
Episode 23
24 「同一労働同一賃金」に関する覚書
Ⅰ はじめに――閣議決定に対する素朴な疑問
Ⅱ 「同一労働同一賃金」の法制化に向けた歩み
Ⅲ 欧州モデル――パート・有期・派遣の共通規制
Ⅳ 閑話休題――労働契約法等の適用を受けない公務員
Ⅴ 「同一労働同一賃金」を先取りする最近の判例
Ⅵ まとめにかえて――求められる冷静な議論
Episode 24
25 「同一労働同一賃金」に関する覚書 続――公務員にとっては他人事の世界
Ⅰ はじめに――ガイドラインと裁判所
Ⅱ 非常勤職員の給与決定
Ⅲ 非常勤職員の手当支給
Ⅳ 非常勤職員の休暇等
Ⅴ まとめにかえて――自分にできないことは他人に強制しない
Episode 25
26 パート・有期雇用労働法とその問題点
Ⅰ はじめに
Ⅱ パートタイム労働法からパート・有期雇用労働法へ
Ⅲ パート・有期雇用労働法の問題点
Ⅳ まとめにかえて
Episode 26
第3部 コラム
A 解雇ルール、法律で明確に
B 「試行就業」で雇用確保
C 解雇ルールô 法制化の動き
D 労働時間規制、適用除外の拡大必要
E ワーク・ライフ・バランスと労働時間の短縮
F 雇用問題をめぐる日英比較
G 「働かない」または「働けない」
H 同一労働同一賃金
あとがき
奥付