BUSINESS LAWYERS LIBRARY

独占禁止法と損害賠償・差止請求

発売日
2018年02月27日
出版社
中央経済社
編著等
村上政博、向宣明、中野雄介、宇都宮秀樹、大東泰雄、秋葉健志、平山賢太郎、藪内俊輔

独占禁止法における私人間訴訟の実態を総合的に分析する。損害賠償・差止請求・無効に係る関連事例などの争点を、訴訟などの係争事案を網羅的に取り上げ、検討・解説している。

目次

表紙

目次

第1章 独占禁止法と損害賠償-行為類型ごとの分析

第1節 民法709条に基づく損害賠償と独占禁止法25条に基づく損害賠償

1 損害賠償請求

2 民法709条に基づく損害賠償

3 独占禁止法25条に基づく損害賠償

4 損害賠償請求訴訟の展開

第2節 価格カルテル等

1 価格カルテル

2 民間調達における受注調整

3 カルテルについての損害賠償請求

4 私法上の効力・無効

第3節 公共調達における入札談合

1 裁判例等の状況

2 不法行為該当性(違法性,故意・過失)に関する裁判所の判断

3 談合行為に関する事実認定

4 損害の発生及び損害額の算定

5 違約金条項の効力

6 過失相殺等

7 損害賠償請求権の消滅時効

8 不当利得返還請求

9 和解による解決

10 裁判例等の検討

第4節 単独行為・排除行為

1 総論

2 排他的取引・抱き合わせ販売

3 低価格設定

4 単独の取引拒絶

5 非定型行為・一連の行為

第5節 共同行為(カルテルを除く)

1 共同の取引拒絶

2 垂直的制限

第6節 日本固有の行為

1 セブン―イレブン見切販売制限損害賠償請求事件

2 優越的地位の濫用と契約等の私法上の効力

3 最近の優越的地位の濫用事件

4 下請法違反と私法上の効力

5 不正競争行為と損害賠償

第7節 損害賠償事案の横断的分析

1 25条訴訟の存在価値

2 対象となる競争制限行為と措置内容

3 独占禁止法違反を認定した確定命令・確定判決の効力

4 時効

5 損害額の認定

6 損害賠償における連帯責任,求償権,和解の効果

7 カルテルにおける損害転嫁

8 国際比較における米国三倍額損害賠償の特異性

9 日本固有の規制としての優越的地位の濫用の禁止

第2章 関連制度

第1節 株主代表訴訟

1 総論

2 訴訟物(取締役の会社に対する責任)

3 株主代表訴訟の手続

4 独占禁止法関連株主代表訴訟の実例等

第2節 住民訴訟

1 概説

2 平成14年地方自治法改正

3 住民訴訟提起までの手続・問題点

4 住民訴訟提起後の手続・問題点

第3節 国家賠償請求訴訟

1 概説

2 国家賠償請求権

3 独占禁止法関連国家賠償請求訴訟の実例

第4節 京セラ対ヘムロック事件東京地判

1 本節の概要

2 国際裁判管轄に関する平成23年民事訴訟法改正

3 事実関係及び主張の概要

4 裁判所の判断

5 コメント

第3章 差止請求その他民事訴訟

第1節 差止請求の制度論 問題意識

1 制度の沿革

第2節 差止請求訴訟及びその展開

1 序論

2 単独行為

3 共同行為

4 その他の行為類型

5 24条差止請求に固有の論点について

第3節 保全手続

1 はじめに

2 申立の趣旨

3 被保全権利

4 保全の必要性

5 保全手続に関する手続上の留意点

第4節 私法上の効力・無効

1 はじめに

2 24条差止請求制度の導入と私法上の無効主張

3 近時の裁判例の動向

4 検討

第5節 民事訴訟手続・証拠収集手続

1 証拠収集手続

2 その他法24条に基づく差止請求訴訟に特有の制度

第6節 制度の課題とあるべき基本的方向性

1 解釈論上の課題

2 立法論的課題

第4章 欧州における損害賠償指令

第1節 はじめに

第2節 歴史的経緯

1 2001年以前

2 Crehan事件ECJ判決(2001年)

3 Crehan事件ECJ判決からGreen Paperまで(2001年~2005年)

4 Manfredi事件ECJ判決(2006年)

5 Manfredi事件ECJ判決からWhite Paperまで(2006年~2008年)

6 White Paperから損害賠償指令の成立まで(2008年~2014年)

第3節 損害賠償指令の概説

1 概要

2 比較法的な観点

第4節 損害賠償指令がカバーしている論点

1 証拠へのアクセスの拡充(5~8条)

2 加盟国競争当局の判断の拘束力(9条)

3 時効期間の拡張(10条)

4 連帯責任(11条)

5 損害転嫁の制度設計(12~16条)

6 損害額の算定(17条)

7 和解(18~19条)

第5節 損害賠償指令でカバーされていない論点

1 集団訴訟

2 差止請求

3 管轄問題

第6節 主要な論点の各国比較

第7節 EU損害賠償指令(2014年)の日本語訳

終章 総括-今回の作業を終えて

第1節 総論

1 最新動向

2 2014年EU損害賠償指令のインパクト

第2節 損害賠償関連

1 比較法的検討

2 損害賠償に関する現状の総合評価

3 現状と課題

第3節 差止請求関連

1 差止請求権の法的性格

2 差止請求訴訟の認容事例の乏しさとその原因

3 判例法形成における極めて大きな貢献

4 事例解説上の問題点

5 現状と課題

第4節 私法上の効力(無効)関連

1 私人間の訴訟における位置づけ

2 優越的地位の濫用の禁止

3 カルテルの禁止

4 垂直的制限規制を含む事後規制と私法上の効力

事項索引

判例・審決例索引

奥付

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