- 発売日
- 2024年02月25日
- 出版社
- 法律文化社
- 編著等
- 竹治ふみ香
遺留分権利者の決定の自由はどのように保障・制限されるべきか。ドイツでの議論を参照しながら、遺留分制度の意義、扶養・社会保障の制度を分析し、家族のあり方に関する議論を踏まえ、制度のあり方について検討する。
目次
表紙
はしがき
目次
凡例
序論
第1章 日本法における遺留分制度
第1節 遺留分
1 遺留分制度
2 わが国における遺留分の放棄
第2節 遺留分減殺請求権の一身専属性
1 最高裁平成13年11月22日判決(民集55巻6号1033頁)
2 検討
第3節 小括
第2章 ドイツ法における遺留分制度
第1節 遺留分
1 遺留分制度
2 ドイツにおける遺留分の放棄
第2節 小括
第3章 決定の自由と債権者保護
第1節 差押え
1 ドイツ法における差押えの制度の概要と遺留分請求権
2 ZPO852条1項の概要
3 ZPO852条1項による差押えの要件
4 ZPO852条1項の要件充足前における遺留分請求権の差押え
第2節 遺留分請求権の不行使と債権者の利益保護
第3節 倒産
1 ドイツ法における倒産手続
2 倒産財団への帰属と換価
3 追加配当
4 免責手続
第4節 債権者との関係における決定の自由
1 ドイツにおける判例の立場
2 ドイツにおける残された課題
第4章 決定の自由と生活保障
第1節 私的扶養
1 ドイツ法における私的扶養制度
2 扶養義務者の遺留分請求権
3 扶養権利者の遺留分請求権
4 学説
5 小括
第2節 社会扶助
1 ドイツ法における社会扶助制度
2 社会扶助受給者に帰属した遺留分請求権の社会扶助運営主体への移転
3 社会扶助受給者による遺留分放棄契約と良俗違反
4 小括
第3節 生活保障の場面における決定の自由
1 ドイツにおける判例の立場
2 ドイツにおける残された課題
第5章 決定の自由の保障と制限
第1節 決定の自由の保障と制限の根拠
1 ドイツにおける判例の立場
2 ドイツ法の現状に対する批判
3 決定の自由の保障と制限の根拠
第2節 日本法との比較
1 わが国における遺留分の意義
2 金銭債権化による影響の可能性
3 債権者との関係
4 生活保障の場面
第3節 家族のあり方と決定の自由の今後
1 わが国における家族制度の展開
2 婚姻外関係の保護
3 家族のあり方に対する近年の新たな見方
結語
判例索引
事項索引
奥付