- 発売日
- 2022年02月01日
- 出版社
- 勁草書房
- 編著等
- 大垣尚司
先端金融技術のうち主として市場リスク(投機的リスク)を対象にしたデリバティブとこれを支える金融工学や数理を説明した上で、企業財務とデリバティブの関わりについて周辺領域を含めてできるだけ幅広く説明し、最後にデリバティブの投資商品化という視点から仕組債を中心に説明し、第3部のストラクチャードファイナンスに繋げる。
目次
表紙
はじめに
文献略称
法令略称
目次
第1章 総論
1 .デリバティブとは何か
(1)定義
(2)典型的なデリバティブ
(3)デリバティブの諸相
(4)リスクの種類とデリバティブ
2 .デリバティブの法技術
(1)純粋なデリバティブ契約
(2)差金決済
3 .デリバティブ取引の目的
(1)金融リスクの減殺―ヘッジ・カバー
(2)レバレッジ投資・レプリケーション
(3)アービトラージ
4 .デリバティブの種類
(1)先渡(forward)と先物(future)
(2)指数と指数先物
(3)スワップ
(4)通貨を対象とする先渡・先物・スワップ
(5)オプション
(6)金融・商品以外のデリバティブ
第2章 理論価格と金融工学のつかみ
1 .先物の価格決定
(1)出発点
(2)株式先物の理論価格
(3)先物為替予約レート
(4)商品先物の価格再論
(5)電力先物の特殊性
(6)先物のペイオフ
(7)先物を使った取引
2 .スワップと先物
(1)金利スワップのヘッジ
(2)先物によるスワップのレプリケーション
(3)現物+借入れ、スワップ、先物
(4)先物の理論価格の考え方の応用
3 .オプションのペイオフ
(1)オプションのペイオフ
(2)オプションによるヘッジ
(3)プットコールパリティー
4 .オプションの価格決定
(1)確率的考え方の導入
(2)割引率の問題
(3)現物+借入れによるペイオフの合成
(4)ブラックショールズ式への展開
(5)二項モデルとモンテカルロシミュレーション
5 .オプションの合成
(1)オプション戦略
(2)組合せオプション
(3)エキゾチックオプション
6 .オプション価値の変動とオプション戦略
(1)時間の経過とオプション価値
(2)オプション価格の変動要因とギリシア文字の意味
(3)ボラティリティー・スマイル、スキュー
第3章 企業とデリバティブ①
1 .企業と金融リスク管理
(1)リスクへの対応
(2)事業活動に伴うリスク
(3)金融リスク
(4)為替リスクの管理
(5)金利リスクの管理
(6)コモディティーリスクの管理
(7)その他の金融リスク
(8)リスクヘッジと企業価値
2 .投資意思決定とリアルオプション
(1)投資意思決定
(2)リアルオプション
3 .資金調達と新株予約権
(1)コールオプションと新株予約権の違い
(2)コールオプションとしての評価
(3)新株予約権の資金調達への利用
(4)新株予約権付社債
(5)プットワラント型新株予約権
第4章 企業とデリバティブ②
1 .総論:報酬とデリバティブ
2 .報酬と企業財務①:給与・賞与・退職金
(1)報酬の種類
(2)給与と福利厚生費
(3)退職一時金
3 .報酬と企業財務②:企業年金とPBO
(1)企業年金
(2)企業年金の法規整
(3)企業年金と課税
(4)確定給付企業年金
(5)年金数理の考え方
(6)企業財務と年金積立不足
(7)企業会計と退職給付債務
(8)確定拠出年金
4 .株価連動報酬制度
(1)総論
(2)ストックオプション
(3)いわゆる1円ストックオプション
(4)リストリクテッドストック
5 .税制とデリバティブ
第5章 仕組債:デリバティブの投資商品化
1 .総論
2 .仕組債
3 .仕組債の基本的な仕組み
(1)合成型と分解型
(2)発行体による分類
4 .古典的な仕組債(リパッケージ債)
(1)リパッケージ債の考え方
(2)リパッケージ債の合理性
5 .債券・定期預金+デリバティブ型仕組債
(1)意義
(2)種類
(3)合成型仕組債の特徴と注意点
(4)仕組債と投資トラブル
6 .転換社債の分解と合成
(1)転換社債の分解によるカバードワラント
(2)合成転換社債
事項索引
奥付