- 発売日
- 2025年08月30日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 高倉武
人間社会における「自己と他者」の関係性から生じる争いを,哲学と心理学の知見を活かして解決することを模索する書。
目次
表紙
まえがき
目次
凡例
序章
第1部 裁判と哲学とのかかわり
第1章 争いの裁判における解決
1 自己と他者
2 争いの解決手段
3 民事裁判・刑事裁判の根底にあるもの
4 事実認定の思考スキル
第2章 ヘーゲル弁証法(思考スキルとしての)
1 弁証法
2 カントからヘーゲルへ(必然性と自由)
3 ヘーゲルの自由論について
4 ヘーゲル弁証法とは何か
第3章 事実認定における弁証法的思考
1 事実認定に至るプロセスでの思考スキル
2 民事裁判の場合
3 刑事裁判の場合
4 まとめ
第2部 法(裁判)と哲学と心理学との間に
第1章 争いを解消するために
1 総論
2 当事者の思い その1 ―法(裁判)と心理学の接点
3 当事者の思い その2 ―心理学と哲学のかかわり
4 リーガル・カウンセリングなど裁判以外の場における活用
第2章 法(裁判)と心理学
第1節 心理学の基礎
1 総論
2 社会における心理学のレゾンデートル(存在意義)
3 心の日常と心のしくみ
4 心の発達―心身の発達と他者との関係性の変化
第2節 法(裁判)と心理学のかかわり
1 青年期(少年期)における法(裁判)とのかかわり
2 成人(壮年,老年)期における法(裁判)とのかかわり
3 事実認定と心理学(民事裁判と刑事裁判を中心に)
参考(事例1~9) ― 具体的事例を検討することにより「解決・解消」のためのヒントをみつける―
事例1 自己と他者との関係性から時効制度を考察した事例
事例2 心理学理論(フロイト理論及びアドラー理論)から犯罪の原因・対応を考察した事例
事例3 医療機関に対し受診拒否を理由に損害賠償請求をした事例
事例4 一方的かつ過剰に属人的情報が出回っている者が当事者になっている事案について解決・解消策を模索した事例
事例5 刑事責任能力が問題となる事例(クレプトマニア〈窃盗癖〉)
事例6 和解という解決法は哲学的思惟(ヘーゲル弁証法)に基づいた解決法であり,当事者の心理を観察しながら解決を試みることの有用性を物語ることを示す事例
事例7 目撃供述と識別供述の信用性が問題となる事例
事例8 事実認定と心(心理的側面)との間で調和がとれた事例
事例9 和解成立後に和解無効が申し立てられた事例
あとがき
参考文献
事項索引
著者紹介
奥付