BUSINESS LAWYERS LIBRARY

「契約は他人を害さない」ことの今日的意義

発売日
2024年06月30日
出版社
日本評論社
編著等
岡本裕樹

「契約は他人を害さない」というローマ法以来の原則は、現代社会でどこまで通用するのか。様々な事象を踏まえ詳細に分析する。

目次

表紙

はしがき

目次

凡例

序章 問題認識

一 契約の相対的効力の原則の現状

1. 契約の相対的効力の原則の素描

2. 他人を害する契約の存在

3. 複数の契約から構成される多数当事者による取引関係という視点

4. 相対性原則の規範的意義の不明瞭性

二 検討対象の限定

1. 「他人を害する契約」への限定

2. 「現在の相対性原則」への限定

3. 原理論の分析への限定

4. 法律に依拠しない第三者効への限定

三 本書の構成

第1部 相対性原則の多様性と日本法

第1章 相対性原則の起源と派生的発展

第1節 ローマ法における相対性原則

第2節 フランス法・ドイツ法における相対性原則

第3節 小括

第2章 日本法における相対性原則の理解

第1節 旧民法典と相対性原則

第2節 現行民法典のもとでの相対性原則

第3節 小括

第3章 相対性原則の再構成

第1節 従来の理解の検証

第2節 日本法における相対性原則の素描

第3節 第1部のまとめ

第2部 他人の契約から守られるべき第三者の利益

第4章 ドイツ法における「第三者に負担をもたらす契約」

第1節 「第三者に負担をもたらす契約」の意義

第2節 周辺問題

第3節 本章のまとめ

第5章 日本法における契約と第三者との関係

第1節 潜在的な法規範である相対性原則の検出

第2節 契約に基づく法的地位に関与した第三者と契約規範

第3節 第2部のまとめ

第3部 「第三者に対する抗弁事由の主張」の正当化根拠

第6章 ドイツ法における議論状況

第1節 運送契約上の責任制限の対外的効力

第2節 「第三者に負担をもたらす責任制限」

第3節 第三者融資付割賦販売における「抗弁貫徹」

第4節 第三者効の正当化のための諸要因

第7章 日本法における議論状況

第1節 運送契約上の責任制限の対外的効力

第2節 「抗弁の接続」

第3節 その他の議論

第4節 本章のまとめ

第8章 「 第三者に対する抗弁事由の主張」と相対性原則

一 基礎的理解の確認

二 例外則を正当化するための視点

終章 本書のまとめ

付録1 仏独法規等仮訳

Ⅰ. フランス法

1. フランス民法典

2. 民法改正草案

3. 諸法規

Ⅱ. ドイツ法

1. ドイツ民法典(BGB)

2. ドイツ住居所有権法(WEG)

3. ドイツ商法典(HGB)

4. ドイツ保険契約法(VVG)

5. その他の諸法規

付録2 ドイツ裁判例資料

Ⅰ. 第三者の義務負担をめぐる裁判例

1. 各種事例

2. WEGに基づく住居所有権者集会の決議をめぐる裁判例

3. 扶養放棄の合意をめぐる裁判例

Ⅱ. 第三者の権利消滅をめぐる裁判例

1. 保険契約における解約権排除条項に関する裁判例

2. 賃貸人の地位の移転を拒絶する合意に関する裁判例

Ⅲ. 第三者に対する責任制限の主張に関する裁判例

1. 連帯債務者の免責をめぐる裁判例

2. 運送契約に基づく責任制限に関する裁判例

3. 労働契約に基づく責任制限に関する裁判例

4. 試乗の際の責任制限に関する裁判例

奥付

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