- 発売日
- 2024年05月15日
- 出版社
- 青林書院
- 編著等
- 松本哲泓
【元裁判官によるケーススタディ】多種多様な財産分与の事案を数多く見てきた著者が裁判実務の視点から分かりやすく解説! 典型例はもとより現代的な事案対応の中で抱く疑問やよく目にする問題をピックアップ! これまで議論が十分でない事例も取り上げて問題解決に向けた考え方や実務指針を提示!
目次
表紙
はしがき
著者紹介
凡例
目次
第1章 財産分与の意味・内容
事例1-1 財産分与の内容に含まれる要素
1 財産分与の意味・内容
2 財産分与の要素及び根拠
3 判例・実務
4 事例の検討
事例1-2 清算的財産分与における実質的共有
1 財産分与請求権の存続期間
2 清算的財産分与における実質的共有の意味
3 実質的共有と物権法上の共有の判断基準
4 事例の検討
第2章 財産分与請求権の性質
事例2-1 財産分与請求権の相続
1 財産分与請求権の権利性
2 財産分与請求権の相続性
3 事例の検討
事例2-2 財産分与義務の相続性
1 財産分与義務の相続性
2 共同相続により承継した財産分与義務
3 事例の検討
第3章 内縁・事実婚解消における財産分与規定の類推
事例3-1 現代型内縁関係
1 内縁関係
2 内縁関係に対する婚姻規定の類推
3 事例の検討
事例3-2 パートナーシップ関係
1 準婚理論拡張の可否
2 生活費の分担義務
3 不当な解消に伴う損害賠償請求
4 パートナーシップ関係解消に伴う財産分与
5 事例の検討
事例3-3 重婚的内縁関係
1 重婚的内縁関係の意味及びこれから生じる問題
2 重婚的内縁関係解消の際の財産分与規定の類推
3 事例の検討
事例3-4 内縁が死亡により解消したときの清算
1 内縁関係が死亡によって解消された場合の財産分与請求権
2 類推ができない場合の救済の方法
3 事例の検討
第4章 清算的財産分与における清算の割合
事例4-1 清算割合の決定基準
1 清算的財産分与における清算の基準
2 寄与度に差が認められる場合
3 事例の検討
事例4-2 夫婦の一方が稼働しない場合の寄与割合
1 夫婦の一方が経済活動をしない場合の類型
2 事例の検討
3 結論
第5章 清算的財産分与における清算の基準時
事例5-1 財産分与対象財産確定の基準時
1 基準時と財産分与対象財産の関係
2 基準時
3 事例の検討
事例5-2 基準時が明確でない場合の裁判時説
1 基準時の特定を要しない場合
2 事例の検討
第6章 清算的財産分与の対象財産
事例6-1 財産分与対象財産の範囲(総論)
1 財産分与対象財産の判断基準
2 特有財産
3 債務
4 事例の検討
事例6-2 婚姻後に減少した特有財産である預貯金
1 減少した特有財産
2 代償財産と認めることができる場合
3 特有財産と婚姻後の収入の混在
4 事例の検討
事例6-3 退職金・年金
1 将来給付される退職金
2 年金
3 事例の検討
事例6-4 偶然に取得した財産
1 偶然の利益の財産分与対象性
2 財産分与対象性を肯定する論拠
3 寄与割合
4 事例の検討
事例6-5 法人の名義の財産等
1 法人所有財産の財産分与対象性
2 法人所有財産を財産分与において考慮する方法
3 事例の検討
第7章 一切の事情の考慮
事例7-1 財産分与対象財産の把握と一切の事情としての考慮
1 財産分与対象財産の認定
2 財産分与対象財産の把握
3 事例の検討
事例7-2 一切の事情を考慮する諸場面
1 一切の事情の考慮
2 財産分与の可否における考慮
3 財産分与の額における考慮
4 分与の方法における考慮
5 事例の検討
第8章 住宅ローンのある財産の財産分与
事例8-1 住宅ローンのある財産の財産分与額の算出
1 基準時後の支払がない場合
2 基準時後の住宅ローンの支払
3 事例の検討
事例8-2 オーバーローン不動産の財産分与
1 財産分与申立ての適否
2 ローンの負担者
3 オーバーローン不動産以外の財産分与対象財産がある場合の通算の可否
4 事例の検討
事例8-3 オーバーローン不動産の財産分与後の所有関係
1 財産分与による物権変動
2 財産分与がされない場合に生じる問題
3 オーバーローン不動産の財産分与において生じる問題
4 事例の検討
事例8-4 基準時から長期間経過後の財産分与対象財産の評価
1 評価の基準時
2 事例の検討
第9章 財産分与の方法
事例9-1 現物分与
1 財産分与の方法
2 現物による分与
3 事例の検討
事例9-2 利用権設定による分与
1 財産分与の方法としての利用権設定
2 財産分与とは別に利用権を設定する方法
3 事例の検討
第10章 扶養的財産分与
事例10-1 熟年離婚における扶養的財産分与
1 扶養的財産分与の意味
2 扶養的財産分与の考慮要素
3 扶養的財産分与の態様及び基準
4 事例の検討
事例10-2 若年離婚における扶養的財産分与
1 扶養的財産分与の必要性
2 扶養的財産分与の算定方法
3 事例の検討
第11章 財産分与の効力
事例11-1 財産分与審判後の再度の財産分与の申立ての可否
1 財産分与審判の効力
2 審判後の財産分与の再申立て
3 財産分与調停の効力
4 事例の検討
事例11-2 財産分与審判後の離婚慰謝料請求
1 財産分与の効力と慰謝料請求との関係
2 財産分与審判の慰謝料請求についての効力
3 事例の検討
第12章 財産分与と詐害行為・破産
事例12-1 詐害行為
1 詐害行為取消権
2 財産分与の合意の詐害性の有無
3 事例の検討
事例12-2 分与義務者の破産
1 破産債権の確定
2 事例の検討
事例12-3 財産分与の否認
1 否認権
2 財産分与の否認
3 事例の検討
事項索引
判例索引
奥付