- 発売日
- 2016年11月25日
- 出版社
- 日本加除出版
- 編著等
- 佐藤 修二
税務の世界でも、法的なものの考え方「リーガルマインド」が求められています!納税者勝訴の事例を、元国税不服審判所の審判官が読み解く! 今や、税の問題が法廷で争われることは珍しくなくなり、法曹実務家の視点を抜きにして税を論ずることは困難です。その意味で、税務専門家である税理士の方々や、企業の財務・経理部門の方々におかれても、税務・会計の知識に加えて、法的なものの考え方、いわゆるリーガルマインドを身に付ける必要性が高まっていると言えるでしょう。
目次
表紙
推薦のことば
はじめに~本書のコンセプトと構成
目次
第1章 税務リーガルマインド〜税の世界で重要性を増す法的なものの考え方
第1 リーガルマインドとは何か, それがなぜ税の世界で必要か
1 変わりゆく税の世界とリーガルマインド
2 税務リーガルマインドは憲法に由来する~租税法律主義
3 本章の構成
第2 法的三段論法~法律家の思考プロセスの基本
1 法的三段論法とは
2 法的三段論法の要素①~大前提たる「法」の解釈について
3 法的三段論法の要素②~小前提たる「事実」の認定と証拠について
第3 本章のまとめに代えて~税務リーガルマインドの有用性
第2章 近時の納税者勝訴事例の検討~勝訴事例から学ぶ実務へのヒント
第1 はじめに~本章の構成
第2 事例の解説
1 「社会通念」の重要性
2 租税法の解釈①~厳格な文理解釈と柔軟な納税者救済的解釈
3 租税法の解釈②~民商法が基本
4 良識に基づく事実認定
5 通達・課税実務と異なる判断をした裁判例
6 手続の公正
7 刑事事件
8 近時の注目訴訟事例~組織再編・移転価格・企業会計
第3章 効果的な税務調査対応~ゴールである訴訟を見据えて
第1 税務調査におけるリーガルマインドの意義
1 納税者と課税当局の「見解の相違」をめぐる一連の手続
2 税務調査は「更正処分」を目標とする
3 納税者側のリーガルな議論の構築
4 更正処分に向けた当局の意思決定過程とリーガルな議論の有効性
5 税務調査対応での弁護士の使い方・税理士との使い分け
第2 事例による法的議論構築のケーススタディ
1 事実認定に関するケース
2 法令解釈に関するケース
第4章 国税不服審判所とその活用法
第1 審判所の組織と手続の概要
1 審判所とは
2 審判所の手続
3 裁決
第2 審判所の実際とその活用法
1 スタッフの構成
2 最近の傾向
3 平成28年施行国税通則法改正
4 審査請求を行うか否かの判断ポイント
5 審判所で勝つことを期待できる事案とは
6 審査請求で勝つための対応ポイント
7 審判所の今後の在り方
終わりに~税務リーガルマインドの可能性
著者略歴
奥付