- 発売日
- 2025年05月22日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 西本良輔、奥田隆文、奥田亮輔、北和尚、秋月良子、上田雅大、森田茉莉子、五十嵐充、島田里奈
平時・有事の労務問題を念頭に、企業担当者の直面する準備・立証実務にフォーカス。労働紛争予防や迅速適正な解決に向けた解説書。関連する重要な裁判例や行政解釈等も掲載。
目次
表紙
はじめに
目次
第1章 総論~労働関係事件の実情と企業担当者に期待される役割
第1 はじめに―働き方改革の時代の労務
1 労働関係をめぐる現下の状況
2 労働関係事件の概況―高止まりする労働関係事件
第2 労働関係事件の特質と有事に備えた平時の準備
1 労働関係事件の特質
2 有事に備えた平時の準備の留意事項
第3 民事訴訟の構造と訴訟の流れ
第4 争点整理(主張整理)
1 争点整理の目的
2 争点整理の段階における留意事項
第5 立証活動
1 証拠調べ(立証)の意義
2 立証段階における留意事項
第6 おわりに
1 準備する心
2 戦略的視点
3 最善の訴訟活動―神は細部に宿る
第2章 テーマ別解説①―同一労働同一賃金
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 法律上の要件・主な紛争類型
第4 準備と立証のポイント
1 「通常の労働者」は企業が選択できないことを認識する
2 各待遇の性質と目的を確認する
3 3要素を構成する事情と点検手順を理解する
4 基本給等と各種手当との異同は個別的かつ相対的である
5 不合理な待遇の相違を解消する
第5 裁判例・行政解釈等
第3章 テーマ別解説②―未払残業代(労働時間性,管理監督者)
第1 本章のエッセンス
第2 総論
1 概要
2 主な紛争類型
第3 各論ⅰ―労働時間性―
1 法律上の要件
2 準備と立証のポイント
第4 各論ⅱ―管理監督者―
1 法律上の要件
2 準備と立証のポイント
第5 裁判例・行政解釈等
第4章 テーマ別解説③―固定残業代
第1 本章のエッセンス
第2 概要
1 固定残業代とは
2 諸問題
第3 法律要件と主な紛争類型
1 固定残業代が労働契約の内容となっていること
2 明確区分性の要件
3 対価性の要件
4 有効性に関連する諸問題
第4 準備と立証のポイント
1 固定残業代制度の制度設計とその運用
2 固定残業代制度の導入・変更・廃止
第5 サンプル・ひな型
1 就業規則や雇用契約書などにおける規定例
2 求人票や募集要項などの記載例
3 労働条件通知書などの記載例
第6 裁判例・行政解釈等
第5章 テーマ別解説④―事業場外みなし労働時間制
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 事業場外みなしの規定と位置づけ
2 「労働時間を算定し難いとき」
3 テレワークGL
4 セルトリオン事件
5 グローブ事件
第4 準備と立証のポイント
1 具体的な準備事項
2 労働時間の状況の把握との関係
第5 裁判例・行政解釈等
第6章 テーマ別解説⑤―配転,降格・降職
第1 本章のエッセンス
第2 配転
1 概要
2 主な紛争類型
3 法律上の要件
4 準備と立証のポイント
第3 降格・降職
1 概要
2 主な紛争類型
3 法律上の要件
4 準備と立証のポイント
第4 裁判例・行政解釈等
第7章 テーマ別解説⑥―休職・復職・メンタルヘルス
第1 本章のエッセンス
第2 概要
1 休職制度の趣旨・目的
2 メンタルヘルスの問題
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 休職制度にかかる問題
2 メンタルヘルスにかかる法律上の定め
第4 準備と立証のポイント
1 従業員への休職命令の可否・要否
2 休職命令の前提としての医師による「就労不能」の診断の要否
3 復職可否の判断基準
4 復職可否の判断の流れ
5 休職命令を経ない解雇
第5 サンプル・ひな型
1 休職期間
2 診断書
3 休職期間の通算
4 退職
第6 裁判例・行政解釈等
第8章 テーマ別解説⑦―偽装請負
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 労働契約申込みみなしの要件
2 偽装請負の要素
第4 準備と立証のポイント
1 裁判例や行政解釈の枠組み
2 1号「自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用する」の検討
3 「二 請負契約により請け負った業務を自己の業務として当該契約の相手方から独立して処理する」の検討
第5 裁判例・行政解釈等
第9章 テーマ別解説⑧―営業秘密,競業避止義務
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 営業秘密に関する諸問題
1 不競法の「営業秘密」とは
2 「営業秘密」の要件
3 主に問題となる営業秘密侵害の類型
4 営業秘密侵害に対する準備と立証のポイント
第4 競業避止義務に関する諸問題
1 在職中の競業避止義務
2 退職後の競業避止義務
第5 裁判例・行政解釈等
第10章 テーマ別解説⑨―副業・兼業の制限
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 紛争類型・法律上の要件等
第4 準備と立証のポイント
1 社内規程を定めるべきである
2 許可制を選択すべきである
3 制限事由は個別に定めるべきである
4 許可・不許可の判断は企業の自由裁量ではない
第5 裁判例・行政解釈等
第11章 テーマ別解説⑩―ハラスメント
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 ハラスメントの類型と定義等
1 セクシュアルハラスメント
2 パワーハラスメントの類型と定義
3 マタニティハラスメント,妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取扱い
第4 ハラスメント防止措置義務およびハラスメントを行った従業員に対する懲戒処分等に関する準備と立証のポイント
1 ハラスメント防止措置義務
2 ハラスメントの相談・申告に対する対応
3 ハラスメント行為者に対する懲戒処分等
第5 訴訟等における準備と立証のポイント
1 被害従業員からの訴訟への対応・立証のポイント
2 行為者からの訴訟への対応・立証のポイント
第6 裁判例・行政解釈等
第12章 テーマ別解説⑪―安全配慮義務
第1 本章のエッセンス
第2 安全配慮義務の概要
1 安全配慮義務とは
2 安全配慮義務の内容
3 安全配慮義務の対象
第3 安全配慮義務が問題となった場合の対応
1 安全配慮義務違反の成立要件
2 安全配慮義務違反が問題となった場合の留意点
第4 裁判例・行政解釈等
第13章 テーマ別解説⑫―労働災害
第1 本章のエッセンス
第2 労働災害が発生した場合の法的責任
第3 労災補償責任(第2・①)
1 労災保険制度
2 労災認定の要件
3 労災保険給付の流れと事業者側の対応
第4 労働災害に関する民事訴訟
1 損害賠償請求の要件
2 法的構成ごとの相違
3 労災民訴における留意点
4 労働者との和解
第5 裁判例・行政解釈等
第14章 テーマ別解説⑬―懲戒処分手続
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 「社会通念上相当である」
2 社内手続の遵守
3 紛争類型と紛争解決手段
第4 準備と立証のポイント
1 弁明の機会は常に付与すべきである
2 弁明の機会は実質的に付与しなければならない
3 弁明の機会は処分理由を明確にして付与すべきである
4 弁明の機会は懲戒処分に向けた手続である旨を明示した上で付与することが望ましい
5 無用な規定はせず,実施した手続は証拠化しておくべきである
6 懲戒処分通知書を作成・交付すべきである
7 懲戒処分の公表は慎重に対応すべきである
第5 裁判例・行政解釈等
第15章 テーマ別解説⑭―雇止め
第1 本章のエッセンス
第2 概要
1 雇止め法理
2 無期転換ルール
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 労契法19条
2 有期労働契約の黙示の更新
3 労契法18条
第4 準備と立証のポイント
1 雇止めの手続
2 雇止めの準備(不更新条項や更新回数の上限設定等)
3 無期転換後の労働条件についての就業規則整備
第5 裁判例・行政解釈等
第16章 テーマ別解説⑮―普通解雇・試用期間中の解雇
第1 本章のエッセンス
第2 概要
1 普通解雇
2 試用期間中の解雇
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 法律上の要件
2 主な紛争類型
第4 準備と立証のポイント
1 普通解雇
2 PIP(Performance Improvement Plan)
3 試用期間中の解雇
第5 裁判例・行政解釈等
第17章 テーマ別解説⑯―整理解雇
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 法律上の要件
2 主な紛争類型
第4 準備と立証のポイント
1 人員削減の必要性
2 解雇回避努力
3 被解雇者選定の妥当性
4 手続の相当性
第5 裁判例・行政解釈等
第18章 テーマ別解説⑰―懲戒解雇・諭旨解雇,退職金の不支給
第1 本章のエッセンス
第2 概要
第3 懲戒解雇等を行うにあたっての留意点
1 有効要件
2 付随する諸問題
第4 準備と立証のポイント(非違行為の類型別の整理)
1 横領,窃盗,詐欺,背任等の金銭不正
2 営業秘密漏えい・不正利用
3 経歴・犯罪歴・病歴等の詐称
4 ハラスメント
5 重大な服務規律違反・業務命令違反
6 私生活上の非違行為
第5 退職金の不支給・減額の有効性
第6 裁判例・行政解釈等
第19章 テーマ別解説⑱―不当労働行為
第1 本章のエッセンス
第2 概要
1 不当労働行為救済制度の目的
2 労働委員会における手続の流れ
3 労働組合
4 不当労働行為の類型
第3 法律上の要件・主な紛争類型
1 不利益取扱い
2 団交拒否
3 支配介入
第4 準備と立証のポイント
1 不利益取扱い
2 団体交渉
3 支配介入
第5 裁判例・行政解釈等
索引
編著者・著者紹介
奥付