- 発売日
- 2015年05月06日
- 出版社
- 青林書院
- 編著等
- 青木博通
いかに商標権侵害を回避するか―産業構造審議会・新しいタイプの商標WG委員を務めた著者が、2015年施行改正商標法の要点を解説! これからの商標権侵害の判断手法を見通す1冊!
目次
表紙
はしがき
著者紹介
凡例
目次
第1章 伝統的商標と商標権侵害
第1節 商標権侵害の要件
1 はじめに
2 商標権侵害の要件
第2節 商標の類似
1 はじめに
2 最高裁判決
3 下級審判決
4 特許庁と裁判所の違い
第3節 商品・役務の類似
1 はじめに
2 最高裁判決
3 商品同士の類似
4 役務同士の類似
5 商品と役務の類似
第4節 商標の使用
1 はじめに
2 使用の定義の拡大(歴史的経緯)
3 商標法2条3項の逐条解説
4 不正競争防止法に使用の定義がない理由
第5節 事実表記と商標の使用――他人の登録商標はどこまで使用できるか――
1 はじめに
2 商標権侵害を否定した裁判例
3 商標権侵害を肯定した裁判例
4 並行輸入業者の広告
5 どのように考えるか
6 欧州の裁判例(L'Oréal 香りの比較リスト事件)
7 おわりに
第6節 「類似商品・役務審査基準(国際分類第10版対応)」の改定の主なポイントと留意事項
1 はじめに
2 審査基準が改定された理由
3 改定の主なポイント
4 商標法施行規則別表と〔2012年版〕との関係
5 〔2012年版〕で非類似の商品同士が類似になった例
6 〔2012年版〕で類似の商品同士が非類似になった例
7 〔2012年版〕の下で,新出願をする必要がある場合
8 〔2012年版〕が審査及び裁判所に及ぼす影響
9 更新の際に注意する点
10 外国出願の際に注意する点
第7節 オリンピックと商標法
1 はじめに
2 商標法との関係
3 不正競争防止法との関係
4 アンブッシュ・マーケティング規制法
第8節 国旗と知的財産法――国旗の商標登録・使用はどこまで可能か?――
1 はじめに
2 国旗に関する条約・法律の概要
3 パリ条約
4 商標法
5 意匠法
6 不正競争防止法
7 刑法92条(外国国章損壊罪)
8 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)4条1項3号(不当な表示の禁止)
9 外国の状況
第9節 商標の稀釈化からの保護――各国の比較法的考察とAIPPI パリ総会決議(2010年)――
1 商標の稀釈化について
2 日米欧の基本構造
3 各国比較
4 AIPPIパリ総会決議(2010年)
5 おわりに
第10節 アンケート調査
1 はじめに
2 要件事実の把握と実施時期
3 質問事項と選択肢
4 母集団
5 標本の抽出
6 評価
7 要件事実とアンケート調査の結果の比率
8 裁判例
9 おわりに
第2章 新しい商標と商標権侵害Ⅰ
第1節 はじめに
第2節 キャッチフレーズ商標
1 キャッチフレーズ・スローガンの商標化
2 キャッチフレーズの登録
3 キャッチフレーズと商標権侵害
4 キャッチフレーズと不正競争防止法違反
5 紛争回避の方法
第3節 スローガン商標
1 はじめに
2 スローガン商標の登録状況
3 スローガン商標の問題点
第4節 インターネット商標及びドメイン名紛争
1 はじめに
2 商標権侵害
3 ドメイン名紛争
4 ドメイン名の登録件数
第5節 キャラクター商標
1 キャラクターの種類
2 キャラクター商標の登録の実態
3 キャラクター商標の登録可能性
4 キャラクター商標の侵害事件
5 キャラクター商標の意匠法による保護
6 キャラクター商標の著作権法による保護
7 キャラクター商標の不正競争防止法による保護
第6節 アイコン商標
1 はじめに
2 アイコン意匠の登録例
3 アイコン商標の登録例
4 アイコンの意匠としての保護と商標としての保護
第7節 立体商標制度の基本構造とその解釈――日米欧の比較法的考察――
1 はじめに
2 立体商標制度の基本構造と学説
3 特許庁『商標審査基準』
4 商標法3条1項3号に関する裁判例
5 米国の立体商標制度の基本構造
6 欧州共同体商標規則の立体商標制度の基本構造
7 日米欧の基本構造の比較
8 日米欧の基本構造からみた商標法3条1項3号の解釈
9 その後の進展
第8節 小売等役務商標
1 はじめに
2 小売等役務商標制度導入までの経緯
3 小売等役務商標制度の概要
4 登録要件
5 商標権侵害
6 不使用取消審判
7 小売等役務商標の登録例の検討
8 企業の対応策
第9節 地域団体商標と地理的表示(GI)――地域団体商標制度の基本構造と侵害判断基準――
1 はじめに
2 地域団体商標制度の基本構造
3 地域団体商標の侵害判断基準
4 おわりに――次のステップとしての商標法3条2項
5 その後の進展――地理的表示(GI)の保護
第10節 パロディ商標
1 はじめに
2 商標法4条1項7号(公序良俗違反)
3 商標法4条1項10号(他人の周知商標)
5 商標法4条1項15号(商品又は役務の出所の混同)
6 商標法4条1項19号(不正の目的をもって使用する商標)
7 商標権侵害
8 不正競争防止法2条1項1号(混同惹起行為)
9 不正競争防止法2条1項2号(著名表示冒用行為)
10 不正競争防止法2条1項3号(商品形態模倣)
11 外国の事案
第3章 新しい商標と商標権侵害Ⅱ
第1節 改正商標法の概要
1 改正商標法の施行日
2 新商標導入の趣旨
3 新商標の種類
4 商標の使用の定義の拡大
5 新商標の登録要件
6 新商標の出願方法
7 商標権侵害と効力の制限
8 色彩の特例
9 経過措置
第2節 色彩のみからなる商標
1 はじめに
2 色彩のみからなる商標の使用の定義
3 色彩のみからなる商標の出願方法
4 色彩のみからなる商標の登録要件
5 商標権侵害
6 色彩の特例
7 色彩のみからなる商標に関する不正競争防止法事件
8 外国における色彩のみからなる商標の登録例
9 外国における色彩のみからなる商標の商標権侵害事件
10 色彩のみからなる商標に関する欧米の比較
第3節 位置商標
1 はじめに
2 位置商標の使用の定義
3 位置商標の出願方法
4 位置商標の登録要件
5 商標権侵害
6 位置商標に関する不正競争防止法事件
7 外国における位置商標の登録例
8 外国における位置商標の商標権侵害
第4節 動き商標
1 はじめに
2 動き商標の使用の定義
3 動き商標の出願方法
4 動き商標の登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 動き商標に関する不正競争防止法事件
8 外国における動き商標の登録例
9 外国における動き商標の商標権侵害
第5節 ホログラム商標
1 はじめに
2 ホログラム商標の使用の定義
3 ホログラム商標の出願方法
4 ホログラム商標の登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 ホログラム商標に関する不正競争防止法事件
8 外国におけるホログラム商標の登録例
9 外国におけるホログラム商標の商標権侵害
第6節 音商標
1 はじめに
2 音商標の使用の定義
3 音商標の出願方法
4 音商標の登録要件
5 商標権侵害
6 外国における音商標の登録例
7 外国における音商標の商標権侵害事例
第7節 香りの商標
1 はじめに
2 香りの商標の使用の定義
3 香りの商標の特定方法
4 香りの商標の登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 香りの商標に関する不正競争防止法事件
8 外国における香りの商標の登録例
9 外国における香りの商標の商標権侵害
第8節 触覚の商標
1 はじめに
2 触覚の商標の使用の定義
3 触覚の商標の特定方法
4 触覚の商標の登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 触覚の商標に関する不正競争防止法事件
8 外国における触覚の商標の登録例
第9節 味の商標
1 はじめに
2 味の商標の使用の定義
3 味の商標の特定方法
4 味の商標の登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 味の商標に関する不正競争防止法事件
8 外国における味の商標の登録例
第10節 トレードドレス
1 はじめに
2 トレードドレスの使用の定義
3 トレードドレスの特定方法
4 トレードドレスの登録要件
5 商標権侵害
6 経過措置
7 トレードドレスに関する不正競争防止法事件
8 外国におけるトレードドレスの登録例
9 外国におけるトレードドレスの裁判例
第11節 補正
1 一般的な考え方(「商標審査基準〔第11版〕」より)
2 要旨変更とならない例となる例(「商標審査基準〔第11版〕」より)
第12節 マドプロ出願の取扱い
1 「Indication relating to the nature or kind of marks」との関係
2 「Description of the mark」との関係
3 上記1又は2より商標のタイプが判断できない場合
4 商標の詳細な説明について
5 物件について
第4章 新しい商標の国際的保護
第1節 商標制度の国際比較
1 はじめに
2 商標に関する条約
3 各国商標制度の基本構造
4 日本からみた各国の特異な制度
5 国際商標実務
第2節 意匠制度の国際比較
1 はじめに
2 意匠に関する条約
3 各国意匠制度の基本構造
4 日本からみた各国の特異な制度
5 おわりに
第3節 商標の国際登録制度「マドリッド協定議定書」のリスクと対策
1 はじめに
2 マドリッド協定議定書の概要
3 マドリッド協定議定書と関係する日本の商標法
4 マドリッド協定議定書のリスクと対策
5 グローバル企業のマドリッド協定議定書の利用状況
6 おわりに
第4節 意匠の国際登録制度「ハーグ協定ジュネーブアクト」のリスクと対策
1 はじめに
2 ハーグ協定ジュネーブアクト(日本→WIPO)
3 ジュネーブアクトのリスクと対策
4 新意匠法の概要
第5章 グローバル企業のブランド戦略
第1節 はじめに
第2節 日本における商標実務――新しい商標,残す商標,捨てる商標――
1 はじめに
2 新しい商標を採択する場合のフロー
3 既存の商標のブラッシュアップのフロー
第3節 グローバルな商標実務
1 グローバル企業の出願動向
2 商標調査
3 権利形成
第4節 強いブランドの権利形成
1 強いブランドと出所識別力の関係
2 商標調査の3つのポイント
3 ブランド拡張(brand extension)と商標登録出願
4 ブランド戦略と拒絶理由への対応
第5節 商標の普通名称化と出版社への商標表示請求権――日本,欧州,米国の比較法的考察と立法論――
1 はじめに
2 商標権へのダメージの類型
3 商標の普通名称化の判断基準
4 商標の普通名称化の要因
5 欧米の状況
6 出版社への商標表示請求権
7 立法論
8 おわりに
第6節 商標,意匠,デザインに関する法的リスクの見落とし事例
1 商標法に規定のない拒絶理由「精神拒絶」
2 適法な真正商品の並行輸入が突然商標権侵害に
3 商標権者の使用が商標権侵害に
4 検索連動型広告は商標権侵害か
5 インターネットの世界性と属地主義・商標契約
6 米国では通用しない日本流・商標ライセンス契約
7 意匠権侵害を回避できても不十分
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事項索引
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