設立から半年で約40名が集結 新時代のプロフェッショナルファームを目指す三浦法律事務所

コーポレート・M&A

目次

  1. フルカバレッジで顧客に寄り添ったサービスを提供する事務所に
  2. なぜ渋谷にオフィスを開設するのか?
  3. 多くのメンバーが新しい事務所に集結した理由
  4. 「楽しい」と思うことで事務所は成長していく

他にはない独自のスタンスを貫くことで、新時代のプロフェッショナルファームとなるべく2019年1月に設立された三浦法律事務所。大企業からスタートアップに至るまで全ての業態・業種・ステージをカバーし、伝統的な法律相談に加えて企業のイノベーションを積極的に支援するために、自らもイノベーティブな事務所であろうとしている。今回は、三浦法律事務所の三浦 亮太弁護士、大村 由紀子弁護士、尾西 祥平弁護士に、事務所設立のねらいと提供するサービス、今後の展望などについて話を聞いた。

フルカバレッジで顧客に寄り添ったサービスを提供する事務所に

三浦先生は森・濱田松本法律事務所での経験を経て、2019年1月に三浦法律事務所を設立されました。その経緯について教えてください。

三浦弁護士
私は今年で弁護士登録20年目になるのですが、次の20年は新しいことに挑戦してみたいという思いから、クライアントのニーズへの感度が高い若手や中堅の弁護士を主体としてフルカバレッジでクライアントを支援する“場”を作ろうと考えました。こうした場はあまり多くないので、若手や中堅の弁護士から見ても意義があるものになるだろう、と。

三浦法律事務所 三浦 亮太弁護士

三浦法律事務所 三浦 亮太弁護士

そうした事務所のコンセプトを聞いたときに、大村先生と尾西先生はどういう感想を持ちましたか。

大村弁護士
私はもともと大手事務所で働いていたのですが、当時は組織力があるからこそできることがあると日々実感しながらも、組織の論理を優先して動かなければならない状況に遭遇することが間々ありました。そうしたなか、三浦法律事務所ができるという話を聞き、新しい形でこれまで以上に顧客に寄り添った良質なサービスを提供できるのではないかと考え参画を決めました。

尾西弁護士
私は昨年弁護士6年目を迎え、クライアントも増えていく中でこの先クライアントに対して最良のサービスを提供するためにはどうすべきかと考えていたときに三浦と出会いました。既存の枠組みにはまらない新しいタイプの法律事務所を設立したいという思いを持っていたので、三浦の話にはとても魅力を感じました。

ホームページ等では「新時代のプロフェッショナルファーム」というキーワードを発信されています。「新時代」とは、具体的にどういうことをイメージされていますか。

三浦弁護士
フルカバレッジ・トップクオリティを保ちつつも、スタートアップから上場企業まで、会社のステージや業種によらず機動性を持って対応していくことで法律事務所をアップデートしていきたいという思いを「新時代」という言葉に込めています。

大村弁護士
一昔前までは法律ありきでビジネスを考えていたと思いますが、昨今は目まぐるしく変化するビジネス環境を追うように法律が整備される時代へと変わってきています。そうしたなかで我々に求められているのは、たとえば金融の分野でいえば、デジタル技術がどう金融ビジネスに影響を与え、それによって既存の金融規制がどう変わっていくか、といった、より先の枠組みに対する展望を持ったうえでのリーガルサービスの提供だと考えています。

三浦弁護士
これまでの話は、お客様にとっての「新時代」でしたが、私は働き手にとっての「新時代」でもあると思っていて、ダイバーシティ(多様性)やインクルージョン(包括性)についてはかなり意識しています。たとえば、弁護士の約3分の1は女性ですし、インドや中国出身の弁護士も在籍するなど、ジェンダーや国籍の面で多様な人材が所属しています。また、男女共に子育てと弁護士業を両立している弁護士が多く、直近では7月に出産したばかりのパートナーがいるなど、既存事務所ではなかなかできないような働き方も推奨していて、こうした多様性を認め合う(=インクルージョン)ことが重要だと考えています。加えて、企業での勤務経験者や官公庁への出向経験者など、法律事務所以外の経験を積んだ弁護士が多いことも多様性の一要素だと思います。

大村弁護士
三浦法律事務所は、一般的な法律事務所と比較して多様性に満ちた事務所だと思います。世の中の変化に適時・適切に対応するためには、同じような人間だけが話し合って出てくるアウトプットでは限界があると感じています。スタートアップから上場企業まで、幅広いクライアントの案件から得た知識を総合し、多様なメンバーがディスカッションしてひとつのものを作り出していくことでダイナミズムが生まれ、よりクオリティの高いサービスを提供していけるのではないかと考えています。

三浦法律事務所 大村 由紀子弁護士

三浦法律事務所 大村 由紀子弁護士

なぜ渋谷にオフィスを開設するのか?

2019年秋には渋谷オフィスを開設されるそうですね。これまで渋谷には企業法務の法律事務所というイメージがなかったので、すごくユニークだなと思いました。

尾西弁護士
企業法務専門の弁護士を渋谷に集めて事務所をつくるというアイディアはもともとぼんやりとではありますが頭の中にありました。三浦と初めて会ったときにこのアイディアを伝えたところ、三浦がとても興奮して「実は私も渋谷に作りたいんだよ!」と言ってくれたんです。ただ、三浦は当時大手法律事務所のパートナーだったので、冗談だろうと思っていました。ところが、次に三浦と会ったときに「渋谷の件は本気!1年以内に作ろう!任せた!」と言われて、そこで初めて「あっ、この人は本気なんだ」と気づき、私も本腰を入れて動くことにしました。

三浦弁護士
渋谷はIT企業や新しいことにチャレンジする企業が多く、熱量が高い企業の近くに拠点を構えるという観点では非常に理想的な場所でした。

もともとオフィスを置いている大手町でもIT企業やスタートアップを相手にすることはできると思いました。

尾西弁護士
本質的には場所は重要な問題ではありませんが、経済が成熟した大手町と、新しい文化を生み出す渋谷、そのコントラストの中で我々自身をアップデートしていきたいという思いがありました。また、イノベーションの創出に貢献し、スタートアップを支援していきたいという我々なりの覚悟をクライアントや社会に対して示すためには、渋谷にオフィスを設けるのが戦略的にベストだと判断しました。

今後はスタートアップに注力していくということなのでしょうか。

尾西弁護士
渋谷オフィス開設のプレスリリースでは、「スタートアップ・エコシステム」ではなく、あえて「イノベーション・エコシステム」という言葉を選んでいます。それは、スタートアップに特化することが目的なのではなく、既存の大企業のクライアントも含め、イノベーションの創出に取り組む全てのプレイヤーに対するサポートを目的としているからです。我々の強みは、渋谷と大手町が連携することで、シード期のスタートアップから大企業まで、業種・業態を問わず、幅広いサービスを提供し、クライアントのビジネスをサポートできることにあります。

クライアントには渋谷オフィスをどう活用してほしいとお考えですか。

三浦弁護士
スピード感あるリーガルサービスの提供は事務所としても注力しています。また、この規模でクロスボーダー案件をきちんと対応できる事務所は多くないでしょうから、ニーズがあれば全力でサポートさせていただきたいですね。インハウス経験のある弁護士も多いので、「中に一番近い外」というポジションからご相談に乗ることもできると思います。

大村弁護士
構想中のビジネスにどういう問題があるか、初期段階から一緒に検討していけるような事務所でありたいので、やはり気軽に使っていただきたいですね。

尾西弁護士
私も同じです。何がわからないかもわからない、そんなときこそ来ていただきたいなと思います。

三浦法律事務所 尾西 祥平弁護士

三浦法律事務所 尾西 祥平弁護士

多くのメンバーが新しい事務所に集結した理由

事務所開設から短い期間で40名近い弁護士の方が所属しています。ここまで多くのメンバーが集まった理由についてどうお考えですか。

三浦弁護士
名実ともにフルサービスを提供できる場を作らなければいけないという私の思いに賛同してくれたのだと思います。

大村弁護士
フラットな組織であることが大きいと思います。私たちはアソシエイトも含めて全員で話し合ってはじめて、さまざまなアイディアが生まれ、より良いサービスを世の中に提供できると考えており、組織の透明性・公平性を大切にしています。こうした組織の理念を設立当初から掲げて実現しているからこそ、賛同する者が多く引き寄せられたのではないでしょうか。

三浦法律事務所はパートナー弁護士の比率が大きい印象を受けます。規模の大きい法律事務所ではアソシエイトが多い構成のほうが一般的なように思いますが、パートナーという職位についてどう位置づけているのでしょうか。

三浦弁護士
フルカバレッジをトップクオリティで、という事務所のコンセプトを優先して専門分野を持っている者から声をかけていきましたので、設立当初の形としては自ずとパートナー弁護士の比率が大きい構成になっています。現在、アソシエイトを積極的に採用しており、事務所としての体制を整えているところです。

尾西弁護士
パートナーが多いため、それぞれの弁護士がバラバラに好きなことをやっているスタイルと勘違いされることもあるのですが、我々の事務所は圧倒的に弁護士間のつながりが強いですし、事務所全体の戦略を全ての弁護士が責任をもって考えています。

横のつながりがあるとのことですが、チームはどういう構成になっているのでしょうか。

三浦弁護士
お客様とお付き合いが深く、そのお客様のことをよく知っている弁護士と、当該案件の専門性を持つ弁護士がチームを組みます。また、事務所開設以来M&Aや訴訟などプロジェクトとしてのご依頼も多く、そうしたご依頼には専門性を有する弁護士を筆頭にチームアップをして対応しており、求められている専門性に合わせてチームの組み合わせが無数にできあがってくるイメージです。

今後はどういう弁護士の方に参画していただきたいと思われていますか。

尾西弁護士
既存の法律事務所の枠組みでは全力でチャレンジすることが難しかった弁護士は、おそらく当事務所の理念に賛同できるところが多いと思います。事務所の一員としての当事者意識をもって一緒にやっていきたいという気概のある方にぜひ来ていただきたいですね。

スタートアップやイノベーションに強い関心を持っている方のほうがよいのでしょうか。

大村弁護士
異なる考えや関心を持つ弁護士が集う場であるべきだと考えており、その点については、どちらでも良いと考えています。法律家であるからには基礎となる法的素養があることが大前提ですが、事務所全体としてはフルカバレッジのサービス提供を目指しているため、大企業をクライアントとする伝統的な法律業務に強い興味・関心を持ち、当該分野をとことん追求する弁護士も大歓迎です。ただ、他の人がやることに対して寛容であること、変化を恐れないこと、新しいものに対して許容的であることは、必須だと思います。

尾西弁護士
弁護士はベーシックな土台があった上でそれぞれの個性が活きるタイプの専門職ですから、基本的な能力は大切にしていますし、アソシエイトに対してもそのような教育をしています。

若手のメンバーの方々も活躍できる環境が整っている印象ですが、若手の方のキャリアパスについてはどうお考えでしょうか。

三浦弁護士
「留学に行きたい」「ここに出向したい」という要望を叶えることはできますので、弁護士の意向にできるだけ寄り添っていきたいと思っています。「留学や出向に興味はないけれど、ひたすらこの分野の案件をやり続けたい」という人でも集中できる環境が整っています。

三浦法律事務所 三浦 亮太弁護士、大村 由紀子弁護士、尾西 祥平弁護士

「楽しい」と思うことで事務所は成長していく

今後の展望を教えてください。

尾西弁護士
私の直近の目標を言えば、まずは渋谷オフィスを成功させることです。渋谷オフィスを新たなハブとして、クライアントと我々がともに成長・発展できる場を作り上げていきたいですね。

大村弁護士
新しいことをいろいろとやりたいと思う一方で、最終的に忘れてはいけないのは、やはりクライアントあっての事務所だということ。クライアントの要望を常に把握し、実現するために自分たちは常に成長し、変化を遂げていかなければならないと思っています。

三浦弁護士
「三浦」の名前がついた事務所で「三浦」が決めている限りは、「三浦」以上の力は出せないと私は思っています。効率性を重視するのであれば、私が全部決めてしまえばよいのかもしれませんが、それではつまらない。究極的に言えば、事務所で食べるお菓子のことまで議論して決めるのが楽しいと私は思っています。みんなで議論することを楽しいと思える、志ある弁護士が入ってくることで、自ずと事務所は成長していくと考えています。だからこそ、これからもフラットなカルチャーを大事にしていきたいですね。

なぜ三浦先生はそこまで「楽しい」を重視しているのでしょうか。

三浦弁護士
昔の話ですが「三浦先生はなんでそんな楽しそうに働いているの?」とお客様から言われたことを覚えています。今思い返せば、それはすごく大事なことだと感じています。苦しんでいたり、目が死んでいたりする弁護士が出すプロダクトよりは、楽しんで仕事をしている弁護士が出すプロダクトのほうが、お客様にとって説得力があるものになると思うんです。

私たち50期代・60期代の弁護士がキラキラ働ける場があれば、外にいる50期代・60期代・70期代の弁護士からも興味を持ってもらえるはずです。さらに、その総合体としての事務所もキラキラしていれば、おそらくお客様もご依頼をくださるのではないかという思いがあります。そういう意味では、「楽しそう」ではなく、心から「楽しく」やっているということを大切にしていきたいですね。

(文:周藤 瞳美、取材・構成・編集・写真:BUSINESS LAWYERS編集部)

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